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2024年03月01日(金):もう懲り懲りだ

日記
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嫌な感覚が体中に残っている。起きた瞬間、昨日のことを思い出した。面接に落ち、「コミュニケーション能力が足りない」と言われ、憂鬱さ、自己否定感が体に刻まれた。少しは楽になっていたけど、目を覚ましたときにすぐに思い出してしまった。

モフモフした同居人(猫)に餌をやり、作業机に座る。前回の面接で、鬱について上手く伝えられなかった気がした。障害者雇用だから特性や対処について話さないといけないのだが、精神疾患・鬱を知らない人に伝わるように話すのは難しいなと、改めて思った。

「落ち込みやすい」「疲れやすい」とメモに書き出す。でもこれでは「どれくらいの支障があるか」が分からない。精神疾患となると、知らない人からすれば、「頼りにくい」「不安定」とだけ感じているかもしれない。不安要素を拭うためには、何ができなくて、何が心身に起きていて、どう対処しているか、どんな配慮が必要か、整理しないといけない。

一度整理したつもりだったが、もう一度鬱と向き合ってみようと思った。インターネットで「うつ 特性」「精神疾患 障害者雇用 面接」などと調べて参考にしながら、パソコンにメモを残す。ふと、職業診断を受けたときに貰った資料を思い出した。特性と対処法などの例が書かれていた。

資料を見ていると、他にも参考になりそうな資料がオンライン上にあると書かれていた。「認知行動療法」「問題解決」「ストレスへの理解と対処」などの資料が見つかり、パラパラと見る。僕はまだまだ僕のことを知らない。僕はまだまだ鬱との向き合い方を知らない。そう思った。

認知行動療法の本を少し読む。僕が面接に落ちて、「コミュニケーション能力不足」と言われ、それに囚われて苦しんでいるのも、捉え方・感じ方(認知)が悪さをしている。ネガティブなことに着目し、「私はダメだ」と一般化させ、自己否定・自己嫌悪の沼にはまる。事実・出来事に対する解釈の仕方の、バランスが悪い。でも本を読んでいると、どうにかできそうかもしれない、と思った。

他者からの評価を自分の心の持ちように介入させると、辛くなる。嫌な体温が体全体に広がる。「なぜこんなことで」「どうしてこんな嫌な感じ方をするんだ」と悪循環に陥る。消えたくなる。どうにもならないような気がして、何もかもが嫌になる。怖くなる。「考え方次第だ」と分かっていても、細胞に刻み込まれる辛さ、心の傷と重たさは、ただただしんどい。

お昼ご飯にした。卵かけご飯に焼き肉のソースをかけて食べた。あれ、ご飯を食べた後、何をしたんだっけ。度々、過去を思い出して、自分が嫌になり、心が乱れたことを覚えている。能力、成果、価値、みたいな考え方がとてもしんどい。会社や社会はそういうことを重んじる仕組みで、僕自身も囚われている訳だけど、少しずつ距離を置いて生活できないものか、模索しようと思う。

思い出した。お昼の後、引き続き少し本を読んだ。鬱になって漫画が描けなくなった人の体験談コミックを読んでいた。一人でずっといると、(頭の中ではそんなことないとわかっていても)生きづらさを自分だけが抱え込んでいるような感覚になる。でも、僕だけじゃない、みんな苦しんで踏ん張っている、と思えるだけで、苦しみの内在化を解けるような気がする。

疲れてきたので少し昼寝をして、起きたら既に晩ご飯の時間だった。夢の中でも面接に落ちていた。気持ちの良い目覚め方ではなかった。ふと横を見ると、愛猫がピーナッツみたいな形になって座っていた。視野が狭くなって喜ばしい出来事・恩恵に気付けなくなることもあるけど、心は鉛のように重たいけど、小さな幸せは転がっている。愛猫にハグをした。

猫と自分の晩ご飯を用意して、『グリーンブック』を観始めた。こうやって映画を観ようと思えるのはとても嬉しいことで、映画や漫画などの物語に触れるたびに、「色んな考え方、生き方があっていい訳だから、自分だけの生き方を探りたい」「凝り固まった考え方に縛られず、傷付けられず、しなやかに、健康に、働くことと向き合いたい」と思える。

今、怖いな、しんどいな、と強く感じている。でも、よくしたい、よくなりたい、という強い気持ちがある。気持ちは移り変わる。いい感情も悪い感情も、始まって、終わる。今の一点を捉えると、もう何もかもが嫌になる。消えてしまいたくなる。今まではそこで留まっていた。「どうにかなる」「どうにかしてやる」と信じないと、やってられないなと思う。

「こうあるべきだ」「これが正しい」「これが優秀で偉い」ってなんなんだと思う。もう面倒臭くなってきた。適応できないし、無理をして心を壊したのだから、もう必死に合わせるのは無理だ。もう疲れた。死ぬときに後悔しないように、死ぬまで遊びだと思って、人間らしく、自分らしく生きたいと思う。もう懲り懲りだ。

『グリーンブック』、今途中まで観ているけど、どこかで泣いてしまいそうな気がする。映画や漫画や小説が僕を救ってくれる。今日は後は、少し本を読んで、ゆっくりするだけだ。お金が無くて不安だし、仕事に復帰できるか不安だけど、焦らず、のんびりと生きていきたい。

みなさんおいても、誰かにああだこうだ言われたとしても囚われず、傷付けられず、心が軽く温かい日々になるように、祈っております。ぐっすり眠れますように。おやすみなさい。

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気がつけば40年間無職だった。 (気がつけばシリーズ) [ 難波ふみ ]